2月17日昨日より好評炎上中のNewsweek日本版コラムでは、中国の健康QRコードが通行証代わり中国のコロナ対策に役立っていることが取り上げられている。

https://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2021/02/2020_2.php

一年前の2月7日はちょうど杭州市内にて健康QRコードを一斉に導入し始めた日にあたる。杭州市コロナ対策本部グループが早朝に『市内公共空間及び公共交通機関にて「杭州健康コード」起用に関する通知』を公布した。住宅区やレストラン、スーパーの入り口等、地下鉄、バスに乗車する時もスキャンして、感染者との接触有無をビッグデータを通じて瞬時に検証し、接触がなければ緑色のQRコードが表示され、通行可能になる。赤と黄になった場合は関連規定に沿って対応することになると決まったのもこの日からである。

それ以来、中国全域にて導入されるようになり、この1年間にわたって中国各地にてCOVID-19の徹底的な対策に活用されてきた。この健康コードはただ1週間にて開発され、2月7日発表、2月9日にアリペイにリンクされ、その後杭州市と深セン市より導入した。中国のCCTVによると、バックには通信事業者によるデータ提供に基づき、莫大な位置情報や移動履歴のビッグデータにAIによる自動計算が用いられている。中では交通機関利用によるデータ量が最も大きいという。例えば感染者と断定された人と同じ電車、地下鉄に乗車していたり、同じ時間帯に同じ駅を利用していたことが後にわかって、さかのぼって接触可能性のある全員が一気に黄色いになることもよくある。

中国にてこのように大活躍するQRコードが実は、日本のデンソーが開発したもの*。「QRコードはアリペイ,ウェーチャットペイをはじめとする世界のスマホ支払サービスで広く採用されている。2019年には日本のスマホ支払サービスでも広く利用されるようになった」が、日本のデンソーがQRコードの特許を無償で公開までしているからこそ中国で健康QRコードがこれほど使われるようになったとも言えよう。

*丸川知雄(2021)「移動通信技術の発展と中国の台頭」『比較経済体制研究』第 26 号(近刊)

文章・画像の引用先:
https://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2021/02/2020_2.php
https://hznews.hangzhou.com.cn/chengshi/content/2020-02/17/content_7677842.htm?fbclid=IwAR2YdsrXhsT3A_58JUYZSit3gVNbqTE7KKEquFqy8iNwr8elUuAbEMoFO-w
http://www.shaoxing.com.cn/p/2790913.html
https://news.mydrivers.com/1/672/672440.htm

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です