8月17日、広東省深セン市にて「深センに火を灯す、5Gスマート都市」発表会が行われ、新華網(Xinhuawang)が特設欄を設置し、5G大きく取り上げられた。

2020年は深セン市が経済特区に指定されて40周年に当たる節目となる。
同発表会はグローバルな5Gスマートシティを構築し、5G及びAI産業、各産業のデジタルトランスフォーメーションを加速するために行われたとされている。同日、深セン市政府の指導の下、深セン市工業と情報化局が主催、深セン市5G産業協会・華為技術(Huawei)有限公司が共催で開幕した。

深センは世界最大の5G独立ネットワークを構築でき、深セン市全域の5Gカバーも実現した

発表会では、深セン市陳如桂市長は「深センは世界最大の5G独立ネットワークを構築でき、深セン市全域の5Gカバーも実現した」とした。独立ネットワークとは、いわゆるスタンドアローン(SA,Stand Alone)方式で既存の4G設備を利用することなく、5G用の基地局とコアネットワーク*によって構成される「正真正銘」の5G通信ネットワーク。人口1300万の深セン市では8月14日時点で計46,480局の基地局が完成され、深セン市は全国に率先して5G時代に入ったということになる。現在、中国多くの地域にて構築されている5Gネットワークはノンスタンドアローン(NSA,Non-StandAlone)方式であり、携帯電話から基地局までが5G用の高速通信になっているが、その先は既存の4Gネットワークに依存している。

中国初のスタンドアローン方式の5G独立ネットワークが2020年9月から商用サービス開始

中国工業情報化省直轄の情報通信研究機関である中国情報通信研究院の王志勤副院長が同発表会にて「中国初のスタンドアローン方式の5G独立ネットワークが2020年9月から商用サービスを開始する」と明らかにした。

深セン市の5G SAネットワークの試運転は今年5月11日より起動していた

今年5月11日、深セン情報通信研究院(中国情報通信研究院南方分院)が深セン移動社、深セン聯通社、深セン電信社及び華為、中興(ZTE)等企業の共同建設にて全国初となる「深セン第五世代移動通信試験通信網」を正式に開通していた。

その政策的指導方針:

その政策的指導方針となったのは、2018年6月深セン市発行『深セン推進第五世代移動通信(5G)産業発展行動計画(2018-2020年)』であり、同計画には「5G応用ニーズに向けた5G試験通信網の建設を計画する」とあった。

責任行政部門を明示した上での具体的な施行手順のガイドライン

具体的な施策となったのは、2019年9月19日、深セン市工業情報化局発『深圳市关于率先实现5G基础设施全覆盖及促进5G产业高质量发展的若干措施(深セン市全域5Gインフラカバレッジ率先実現及び5G産業ハイクオリティ発展に関する若干措置)』であり、ここでは6つの具体的な手順について指示している。
5つの责任行政部門:
市工業情報化局、市発展改革委員会、市規劃自然資源局、市場監督管理局、深セン電気供給局。

1.認識を統一し、チャンスを掴む。
  深セン市すべての力を統合して5G産業の高品質な開発を促進する。
2.全体的な計画を策定し、オープンして共有する。

世界をリードする高品質且つフルカバレッジの5G通信ネットワークを率先して構築する。5Gインフラストラクチャの供給レベルを引き上げる。 
2019年末までに15,000基の5G基地局を構築し、主要エリアで5Gネットワ​​ークの完全なカバレッジを達成するように努める。2020年8月末までに、合計45,000基の5G基地局を建設し、市全域の5Gネットワ​​ークの完全なカバレッジを達成し、5G基地局の密度を中国一No.1を目指す。

3.アプリケーションの牽引力にて重点的に突破する。
  5Gアプリケーションにてモデル都市づくりに取り組む。
4.イノベーション主導で協同して難関突破する。
  全力にて5G R&Dイノベーションハイランドの構築に努める。
5.業界リーダー主導でサプライチェーンを強化し、その不足を補う。
  世界トップクラスの5G産業クラスターの創出を加速する。
6.全体的な調整にて保障を強化する。
  5G産業発展の良好な生態圏の形成を促進する。

6つのうち、3番は今年7月にて既に4.5基を建設し、8月末という目標より1ヶ月前倒して実現した!

特にこのガイドラインは参考の価値が高いと思われる。

用語整理:
*コアネットワーク:
通信ネットワークについて「端末」~「基地局」~「制御装置」~「交換機」~「他の交換機」といった構成になるが、コアネットワークは通信ネットワークの中核的な部分で「制御装置」以降の構成をいう。
アクセスネットワーク:
「端末」〜「基地局」までの構成をいう。

—筆者感想—
当日発表となった5つの分野におけるユースケースが最も興味あるのですが、時間が足らず後日の宿題となりました。たとえ今すぐに中国に戻れるとしたら、北京でもなく実家のある大連でもなく、私は真っ先に深センに行きたいと思います。本当に行きたいです。自分の目で5gによる変化を見てみたいです!
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文章・画像は以下より抜粋引用:
http://www.xinhuanet.com/tech/zt/ldmb/ldmb10.htm?share_device_token=6b54a547f8d0e305fb6d92d6338ad27a&share_time=1597806909514&share_type=6
http://www.caict.ac.cn/email/hydt/202005/t20200512_281173.html
http://www.sz.gov.cn/szzt2010/wgkzl/jcgk/jchgk/content/post_1313931.html
http://www.cac.gov.cn/2020-09/04/c_1600778135920650.htm

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